去勢手術について


ワンちゃんもネコちゃんも、生後6ヶ月〜1年ほどで性成熟を迎えます。

男の子の場合、ワンちゃんでは足をあげておしっこをする、マウンティングをよくするようになる、ネコちゃんでは色々な場所におしっこを吹き付けるスプレー行動などがみられます。

 

 

◉去勢手術とは?

去勢手術では、全身麻酔をかけた上で、精巣を両方とも摘出します。

当院では、ワンちゃんの場合は陰茎の根元あたりを1cmほど切開し摘出、2〜3針縫合します。

ネコちゃんの場合は陰嚢を7〜8mm切開し摘出、特に縫合はせず傷は治癒していきます。

手術時間は10~15分ほどです。

基本的には日帰り手術となり、ワンちゃんの場合は10日前後で抜糸を行います。

 

 

◉去勢手術のメリットは?

まず、上記のような発情に伴う行動やストレスを抑制することができます。ただし、一度足をあげたりスプレー行動を覚えてしまうと、去勢手術をしてもなかなか治らない場合も中にはあるため、なるべく早期の手術をお勧めしております。

 

次に、特にワンちゃんの場合は病気の予防という目的があります。

若いうちは問題になることは少ないですが、8~10歳を超えてくると精巣腫瘍、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニア、前立腺肥大などの病気がみられるようになることがあり、若いうちに去勢手術をしてあげることでこれらの病気を予防できます。

 

 

肛門周囲腺腫
肛門周囲腺腫

◉去勢手術のデメリットは?

デメリットとしては、当然子供ができなくなりますので、将来的に繁殖を考えている方は慎重な判断が必要です。

 

次に、手術には全身麻酔が必要です。残念ながら、現時点では全身麻酔のリスクはゼロではありません。今の獣医療では麻酔を実施する際、死亡する可能性がある症状(薬剤によるアナフィラキシーや不整脈など)を起こす割合は、犬で0.2~0.5%と言われています。当院では手術前の検査、術中の各種モニタリング等万全の体制で手術に望み、リスクを最小限に抑えるよう努めています。

 

また、ホルモンの関係上、代謝が落ちて太りやすくなることがあります。

 

 


小さい体にメスを入れますので、決心がつかなかったり、ご家族の中で意見がわかれることもあるかもしれません。手術にはご家族の総意が大切です。

 

現段階の獣医学においては、病気の予防という観点から、避妊手術のメリットはデメリットを大きく上回るとされております。

 

メリットとデメリットをよく吟味し、ワンちゃんネコちゃんとご家族にとっての最適な道をご検討ください。

ご不安な点や疑問点などありましたら、お気軽にご質問下さい。



診療動物:   犬 ・ 猫



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